シガテラ中毒

時々発生を聞くシガテラ中毒であるが、先日も香港で4名の患者が発生したことが報道された。

シガテラ中毒は、サンゴ礁に棲む大型の魚を食べた時におきるものであるが、この中毒では、原因となる魚がもともと毒素を持っているわけではない。サンゴ礁がある海域に毒素を持つプランクトンが発生し、これを小さな魚が食べる。さらにこの小魚を中型の魚が食べ、さらに大きな魚にこの中型魚が食べられるという食物連鎖の中で、体内の毒素が濃縮していく。重さ2kg以上の魚が危険性が高いといわれ、サンゴ礁に生息する魚、たとえばガルーパなどを食べるときは、一度にたくさん食べることは避けるよう注意が出されている。

シガテラ中毒の毒素はシガトキシンと呼ばれるものでプランクトンの一種鞭毛藻が持っている。死ぬほどの毒素ではないが、下痢やおう吐などの腹部症状に加え、手足の痛みや神経症を伴うのが特徴で、回復には時間がかかることも少なくない。冷たいのもに触れたときに、やけどした時のようなピリピリした痛みを感じるドライアイスセンセーションという感覚異常も、シガテラ中毒に認められる特徴的な症状だ。この症状が完全に回復するには数か月も要することもあるから厄介だ。

香港ではレストランで出される高級魚の多くは熱帯のサンゴ礁を棲み家としているものが多く、このような魚を一度にたくさん食べてしまうことは、中毒の危険性が大きくなる。大きな高級魚がテーブルに乗ると豪華ではあるが、大きな魚ほど中毒の危険性が高いと見ておいて間違いない。ほとんど食べるところではないが、内臓には大量に毒素が蓄積されているので特に危険性が高いと言える。