鳥インフルエンザ

日本各地で散発的に認められていた野鳥の鳥インフルエンザ。とうとう宮崎県の養鶏場のニワトリに感染し、感染拡大を阻止するため、行政の手で大量殺処分が行われています。宮崎県は養鶏業では日本で第2位となっており、その影響が心配されています。また現在、養鶏業が日本で最も盛んな鹿児島県にも感染拡大しており、移動制限や出荷制限で、関係業界にはかなり深刻な影響が出るのではないでしょうか。

日本で鳥インフルエンザが発生したことから、日本産の卵は香港のスーパーなどの売り場からすでに姿を消しています。同じく鳥インフルエンザの発生で韓国産にも同様の措置がとられているようです。

今回、問題となっている鳥インフルエンザは、強毒型H5N1であり、ニワトリにとっては非常に強い毒性を示します。昔から養鶏業者の間では家禽ペストと呼ばれて恐れられていたものです。養鶏場で一羽でも感染すれば一気に感染拡大し、短期間のうちに全滅に至る恐れがあるからです。実は強毒性といっても、渡り鳥は感染しても発症しないことが多く、感染経路として重要な位置にあります。つまり北国から冬にわたって来る鳥が、ウイルスを運んで来るわけです。韓国で発生すれば間もなく日本の日本海側の地方、韓国に近いところで発生を見る可能性が高く、今回も初めは山陰地方で認められていました。

現在のところ、対策は地元自治体はもちろんですが国として農水省が管轄し、地元と一体となって対策にあたっています。農水省が対策にあたることは、今のところ、「ニワトリ」の問題だからです。

今後の懸念は、人への感染です。この点に関して、すでに厚労省が動いているものと期待したいところですが省庁間の連携がとれているのか私には判りません。ホームページで確認する限り、今のところH1N1や季節性インフルエンザに対する情報ばかりです。

世界的にH5N1ウイルスに人が感染するケースが散発しており、今後もいつ人に感染するか判りません。もちろん次の新型インフルエンザの発生がいつなのか誰にも予測できませんが現在、日本や韓国で起きているH5N1型鳥インフルエンザの感染拡大を、ニワトリだけの問題と考えていると、対策が遅れる可能性があるのではないでしょうか。

香港では1997年、鳥インフルエンザに18人が感染し、6名が死亡しています。それもあり鳥インフルエンザに対してたいへん神経質にみえ、域内の野鳥からウイルスが認められただけで衛生署が市民に積極的に注意を促します。

H5N1型インフルエンザウイルスは、今のところヒトへは偶発的に感染しているものと考えられていますが、ヒトに対しても大変毒性が強く、現在のところ高い死亡率となっています。この毒性を保ったままヒト―ヒト間で感染が成立、新しいインフルエンザになってしまうと大変なことになります。万能のインフルエンザワクチンも開発の可能性が出るなど人間の側でも研究・対策が進んでいますが、ウイルスは常にその性質を変えて「進化」しています。

死んだ鳥には絶対に触れないことです。鳥肉や卵で感染した事例はなく、食べること自体を避ける必要はまったくありありません。