携帯電話と発がんリスク
WHO(世界保健機関)の組織である国際がん研究機関(IARC)は、携帯電話の電磁波と発がん性の関連について、限定的ではあるものの関連性があるものとの分析結果を発表しています。
これは5月31日までにフランス・リヨンで開かれた専門家(14カ国31人)による作業部会の結論として公表されたものです。携帯電話の電磁波は、5段階に分けられる発がん性分類で、上から3番目になる「2B 可能性がある」とされました。
これに対して各国の専門家からは発表が時期尚早すぎるとの批判が出ていますが、WHOの「健康被害が少しでもあると考えられることに関しては早めに注意喚起する」という予防原則に沿ったものであり、この発表自体には問題はないと思います。
ちなみにIARCの発がん性分類で一番上(グループ1)に分類されるものにはタバコやアルコール、放射線などのほかにもピロリ菌(胃がん)、ヒトパピローマウイルス(子宮頚がん)、B、C型肝炎ウイルスといった微生物も含まれます。また香港でもなじみの深い「塩蔵の魚(ハムユィ)」も一番上に分類されています。(ちょっと驚き!)
ちなみに昨日お送りした医療情報にある可塑剤(DEHP フタル酸ジエチルヘキシル)は当初2B(人に対する発がん性が疑われる)からグループ3(人に対する発がん性が分類できない)に降格されています。今回の携帯電話の電磁波に対する分類は2B(発がん性が疑われる)ですが、この中にはなんとコーヒーも含まれます。興味深いところでは、複数の抗がん剤に発がん性が疑われていることです。
発がん性分類表をながめていると、現代生活では発がん性物質やそのリスクがある環境から逃れることはできないことに納得させられます。少しでもリスクから逃れなければいけないことは確かですが、リスクを軽減する努力も積極的に行わなければいけないのではないかと強く考えます。
1個のがん細胞が5ミリの大きさ、つまり画像診断が可能になる大きさにまで成長するのに5~20年もかかります。とくに早期段階においては免疫力でその成長を抑え込んでいる時期も長くあるようです。免疫力を落とさない生活、免疫力をアップする努力が求められることは間違いありません。コントロールは難しいものの、ストレスが最も良くないとも言われています。がん細胞を叩く重要な細胞、NK細胞(白血球)の活性は笑うと一瞬にして高くなります。作り笑いでも同じ現象が確認されています。
少しでも多く笑って生活することががん抑制につながります。反対に大きなストレスになる「怒ること」を少なくしたいものですね。まったく難しいことですが…