新タイプ豚インフルエンザ

米国CDC(疾病対策センター)によると、アイオワ州で、新しいタイプのインフレンザに3人の子供が感染していたことがわかり、いずれも豚との接触がなかったことから、ヒトからヒトに直接感染した可能性が高いとして、注意を呼び掛けています。

このウイルスは今年7月以降アメリカの4つの州で合計10人に感染していることがわかっています。ヒトからヒトへの感染が強く疑われるケースが今回認められた事から、ウイルスがすでにヒトの間で感染しやすいタイプに変化してきているこが示唆されることから今のところ状況は限定的とはいえ、いっそう監視を強める必要があります。

今回新たに確認されたウイルスは、本来豚の間に流行していたインフルエンザ(H3N2型)に、2009年メキシコで発生し、世界中で流行した新型インフルエンザ(H1N1)ウイルスの遺伝子を一部含んでいることが確認されています。

豚は、ヒトのインフルエンザにも、鳥のインフルエンザにも感染するため、新しいインフルエンザが生まれるにあたり、たいへん重要な役割を担います。つまり豚の体内に両者のインフルエンザウイルスが共存すると遺伝子融合する機会となって、新いウイルスが誕生するわけです。

現在、最も警戒されているのはH5N1型インフルエンザの今後の行方です。エジプトなど世界各地でヒトへの散発的な感染を繰り返しており、今のところ感染者の死亡率が非常に高い強毒タイプのウイルスです。今のところ鳥から「たまたま」ヒトに感染してしまった例ばかりですが、豚への感染もすでに確認されています。その体内で、毎年で世界中で大流行を繰り返しているA香港型ウイルス(H3N2型)と融合して新しいウイルスが生まれる可能性が懸念されているのです。鳥インフルエンザの毒性を持った上に、A香港型ウイルスに備わった強い感染力を備えた、最強タイプの新型インフルエンザが出現するかもしれません。

これまで歴史上、スペイン風邪、アジア風邪、ソ連風邪、香港風邪などと呼ばれてきた新型インフルエンザはすべて鳥のインフルエンザに起源があることが判明しています。その意味で現在のH5N1ウイルスの存在は不気味です。

これまで人類はインフルエンザとの戦いを繰り返してきましたが、近年、ワクチンやタミフルに代表される特効薬といった武器を持つことができ、昔のような高い死亡率ではなくなってきました。しかしインフルエンザウイルスはその構造を容易に変えることができることからそのワクチンには肝炎ワクチンの様な高い効果が期待できません。

現在、万能型インフルエンザワクチンの開発が進められており、完成の可能性が大きくなってきています。実際にいつごろ実用化されるかは判りませんが、開発に成功すればノーベル賞間違いないでしょう。この分野、日本でも研究が進んでいるようですから大いに期待したいものです。

現在のところ確実な予防手段に乏しいインフルエンザ対策です。やはり一般的な予防法を確実に行うことしかなさそうです。
1、確実ではないがワクチン接種を受けて、感染確率を減らす。
2、流行期には人混みを避ける(特に人で密集した室内)
3、手洗い。(一般感染症予防にも重要)
4、自分にとって必要な睡眠時間を確保する。
5、ストレス回避。(最も難しいことですが・・・)
6、食べ過ぎない。適度な運動。
7、ガーゼマスクの着用。(呼気の加湿ができます)
8、室内を加湿すること。(ウイルスは湿度に弱い)

罹ったかな?と思った時は早めに休むことです。周囲に感染を拡大しないためにも重要です。

うがいは上記に入れていません。日本人だけで国際的には効果が追認されていません。また巷では栄養摂取についても触れられていますが、現代人の食生活においてその内容はともかくとして、栄養不足で感染症にかかりやすくなるなど、ちょっと考えにくいです。
(一般的な日本人の場合)
またマスクに関しても、個人的にはその効果に疑問があります。(専門家が効果があるとしていることに、お前なんぞが何を言う、というお叱りは覚悟しています。)マスクは「自分からウイルスなどの病原菌を周囲に拡散することを防ぐための障壁」です。

香港では天気が安定し、とても気持ちが良い毎日です。病気のことなど、この青い空を見ているとイメージできませんが、インフルエンザの大流行は確実に近づいています。十分な注意が必要です。風邪とインフルエンザはまったく違います。怖い病気であることを認識しておきたいものです。