コレステロールについて
皆さん、コレステロールって悪いものだと思い込んでいませんか?
これは大間違いですよ。
血液中のコレステロールの80%くらいは自分の肝臓で合成しているものです。コレステロールが高いからといって、食事制限したところで、肝臓で足らない分は合成してしまいます。もちろん外から入ってくる食餌性コレステロールが多ければ自らの合成を抑えるわけです。このように肝臓でコレステロール量を調整するのは、生命にとってコレステロールの存在が欠かせないからです。
コレステロールは細胞膜の原料。家でいえば梁にあたるものといえましょうか。古くなった細胞は壊され、新しものに生まれ変わっていきますが、コレステロールがないと細胞の代謝も行えません。また性ホルモンや副腎皮質ホルモンといったステロイドホルモンもコレステロールがその構造中に含まれます。
日本動脈硬化学会という大きな学会が大規模な調査をしてコレステロールの新しい治療ターゲットレベルを提案したことがあります。従来の数値よりも約10%高い数値で良いというものでしたが医学界からは一蹴され相手にされませんでした。その後も動脈硬化学会とは別に「コレステロールは高目が良い」「必ずしも下げる必要はない」あるいは「下げたことでかえって循環器系疾患のリスクが高くなることもある」などという研究発表が続きましたが、結局いまだに高コレステロールの判断基準に関して見直されていません。
基準が変わることなると、今まで長年にわたって投薬を続けてきた患者に投薬中止の説明をしなければならず、現場が混乱するという反対意見も根強く出ています。なるほど。薬を出せなくなるのが嫌なんだ。患者イコールお得意様を失うことを嫌っているのだと、私は納得しました。いったい誰を見て、どこを向いて医療を行っているのでしょうね。高コレステロールの治療薬の市場は驚くほど巨大です。確かに影響は大きいですね。
弊社では、健康診断が終了した直後のお客様に、できれば当日中に電話で血液検査の結果を報告させていただいています。その際に、「総コレステロールが230ありますね」などと基準より少し高いことを伝えると、「え~~~っ」とか声をあげられる方、思わず笑ってしまう方、反応は様々ですが、誰もがコレステロールというものは少しでも高いといけないと思い込んでいるのです。もう洗脳されているとでもいうのでしょうか。医者からはちょっとでも高いと脅されるし、巷のマスコミはコレステロールが如何に悪いかを伝え、どうすれば下げられるかを指南するし、コレステロールを下げるという食品が宣伝され、サプリメントが氾濫しています。これではコレステロールは絶対下げなければいけないもの、低いものでなければいけないと思い込まされてしまいます。こうして知らず知らず洗脳されていく訳です。
卵は一日1個まで。こんなことを聞いたことがある人は少なくないと思います。誰がこんな無責任なことを言いだしたのでしょうか。イカやタコなども良くないとか。まるでコレステロールだけでこのような食品が出来上がっているのではないかと思わせる言い方です。ある食品を極めて限られた一面だけをもって評価することはまったく愚かなことですが、そんなことを「偉い」専門家が平気で話すわけですから困ったものです。
高血圧、高血糖、高中性脂肪などの循環器系のリスクがなければ総コレステロールは240㎎/dlまで問題ないとするのが動脈硬化学会の基本的な見解です。反対に180㎎/dlより低くてもリスクになるといいます。
コレステロールに対して神経質になる必要はまったくありません。極端に高い(300前後)のであれば別ですが、240や250でオロオロする必要はありません。そんな人はお金儲けが好きなヤブ医者が優しく微笑んで迎えてくれます。
私自身これまで何万人ものデータを見てきましたが、コレステロールに注意が必要な人は、遺伝的にどんどん高くなってしまう人くらいではないかと感じています。両親のコレステロールレベルが高い人は、毎年の健診データには注意したいものです。