インフルエンザ大流行中
今季、インフルエンザが猛威をふるっている。日本での流行は昨年の10月下旬に始まったが、これは例年と大きく違うことはない。時期としては例年並みといえたが、その後の患者数の増加が著しかったことが例年とは違うところ。現在では西日本を中心に「警報」レベルの地域が多く、集団感染や死亡例も目立ってきている。ちなみに香港では流行のピークが日本より半月から1ヶ月遅れ、流行期は4月まで続くと衛生署ではアナウンスしている。
今季のインフルエンザウイルスのタイプはH3N2香港型で従来のものと変わりがないものの、ウイルスの株が若干違ってきていることで、ワクチンの効果も低いのではないかと思われている。高齢者や乳幼児は重症化しやすく、特に注意しなければいけない。
中国ではH7N9型鳥インフルエンザ感染事例がここ数年目立っており、死亡例も確実に増え続けている。これまでH5N1型鳥インフルエンザが最も注目されてきたが、ここ数年、世界中でヒトへの感染事例が続いているものの、感染の拡大が認められず関心が薄れてきたかのようであった。しかし、それに代わってH7N9型鳥インフルエンザへの注目度が急に高まってきている。今のところH5N1型と同じく、ヒトへの散発的な感染が確認されているだけで、ヒトの間で感染を繰り返すことができる能力は獲得できていない。H5N1型にしてもH7N9型にしても、。いつヒトの間で感染を繰り返すことができるようになるかは誰にもわからないことではあるが、とにかく備えは必要であることは間違いない。
インフルエンザワクチンの効果を疑問視する見解も少なくはないが、現在開発研究が進められている最先端のワクチンは万能タイプのもの。かなり研究が進んでいることから数年内に完成する可能性があるが、これが実用化された暁には、人類にとってインフルエンザはまったく恐れる必要がない病気になる。世界中で開発競争しているが、この関係でノーベル医学賞の受賞者があらわれることは間違いない。
ところで、日本人はマスク好きだ。高性能のマスクが開発されて、売り上げも毎年急上昇している。ところが、巷に売られているマスクは、感染症予防には効果がまったく期待できないという。実験によると、鼻との間にできる隙間から吸気の60~80%もの空気が入り込んでしまうため、病原菌をカットすることができないという。
細菌やウイルスを100%近く捕えてしまうというマスク自体の性能は、確かに実験の上では間違いのないものであるが、実際に使用するにあたって、そんな数字はまったくあてにはならない。マスクは、自分から他人への感染を防ぐことに優れた効果を発揮するということに関してはどこからも異論は出ていない。マスクを過信しないで、基本的な感染予防に努めたいものである。