インフルエンザ流行拡大

インフルエンザの流行が、 今季は例年に比べてかなり大きくなっているようです。日本での流行開始時期は例年よりせいぜい1週ほど早かっただけですが患者数の増加は著しく、早い時期から小中学校では学級閉鎖や学年閉鎖が行われていました。例年、日本の流行を追うように、香港での患者数が増えてくるので、あくまでも個人的にではありましたが、今季は患者数が多いのではないかと思っていたものです。昨年11月頃にはバスなど公共の乗り物の中で、風邪症状を示している乗客が目立っていると実感。もちろん必ずしもインフルエンザ患者とは言えませんが、インフルエンザも風邪も感染経路は似ており、漠然とインフルエンザが大流行するという実感を持ったものです。もちろん個人的な感覚だけでは何の根拠もありませんが・・・。

さて、このところインフルエンザによる死亡者数が頻繁に公表されており、市民の間に不安が広がりつつあります。ちなみに今月6日昼までに、今年に入って126人が死亡したと報道されています。頻繁に公表される死亡者数や入院患者数を2003年春から初夏にかけて香港を大混乱させたSARSに重ねる市民もいるようです。

今季のインフルエンザの流行主体はA香港型(H3N2型)であり、特に変わったものではありません。中国で散発的に感染死を出している鳥インフルエンザ(H7N9)はまったく別のものであり、例年と異なる注意が必要なわけではありません。このままいくと死亡者数は600人程度になるのではないかと予想されています。
昨年の死亡者数が133人、一昨年が29人であったことを考えると急激な死亡者の増加に見えますが、2000年、04、05、07年にも死亡者数は増えており、公式な統計ではないもののこれらの年には800〜1000人が死亡したのではないかと推計されています。

実はインフルエンザ感染による直接間接的な死亡者数は日本でも決して少なくはなく、少ない年でも1000人程度、多い年には1万人に達しているものと推測されており、人口比で考えると香港での死亡者数が特に多いわけでもないことがわかります。なお、死亡者の年齢は65歳以上で特に多く、さらに基礎疾患がある人に死亡例が多いことは、日本も香港も同じです。また小児の場合は脳炎にも注意が必要です。死亡者数がマスコミによって大々的に報道されていますが、これに惑わされることなく、通常のインフルエンザ予防に努めてください。

手洗い、睡眠確保などの休養、適切な栄養に加えて軽度から中等度程度の運動を加えると、免疫力の低下を防ぐことができるようです。春節を前に暴飲暴食傾向が大きい人も少なくはないと思いますが、多くの人がいる場所に長時間止まるということがインフルエンザ感染に最も危険なことです。できれば人混みは避けたいものです。
マスクを過信しないこと。最近の高機能マスクですが、機械的に検査したデータとしての効力は大きいものの、実際の使用にあたっては、吸気時に鼻の横などにどうしてもできる隙間からの空気流入が多すぎて、ほとんど感染予防になっていないとの研究データが公表されています。マスクは感染したな、と思った時に周囲への感染拡大を防ぐ目的で使用してください。なお、うがいは日本だけの習慣であって、国際的な評価はまったくありません。