2015年新規がん患者数の推計

2015年に、日本で新たにがんになる患者数の推計が、国立がん研究センターより発表されました。

それによりますと、これまで第3位だった大腸がんが1位になった一方、長くトップを維持してきた胃がんが3位に落ちています。また前立腺がんが増え、第4位になるようです。肺がんは第2位のまま不動です。

大腸がんが増えた理由は高齢化であり、また胃がんが減ったのはピロリ菌の感染率が落ちているからだそうです。また報道内容にはありませんが、前立腺がんが毎年増えていると言われています。これは発症が増えているというより、高齢化という理由とともに検査する人が増えていることが大きな理由です。

大腸がんが増えていることの理由としてあげられている高齢化ですが、大腸がんの進行が遅いので、高齢になって症状が出て検査する人が多いということが理由ではないでしょうか。つまり、早くから大腸内視鏡検査を行なっていれば早期がんの状態で発見できる可能性が高く、手遅れになることを避けられることを意味します。
大腸がんの検査は、50歳以降に5~7年に一度で良いとされるのは、進行が遅いがんなので、頻繁に検査しなくても早期発見が可能ということです。

前立腺がんは、PSA検査を受ける人が世界的に急増しており、これが患者数を増やしている原因になっているようです。前立腺がんも進行が極めて遅く、かつてはがんになっていることを知らずに他の病気で死亡してしまうことが多かったようです。ところが最近、高齢化で生きているうちに発症する人が増えていることも患者数の増加につながっているようです。

さて、がん死亡者数に目を移しますと、部位別3大がん死は肺、大腸、胃の順番に変わりはありません。これらのうち、大腸と胃は内視鏡検査で早期発見が可能なので、もし全員が検査を受けると仮定すると、がん死は大幅に低下するに違いありません。男性の前立腺がん、女性では子宮頸がんも早期発見が可能ながんです。乳がんや、男性のがんとして注意が必要な精巣腫瘍は自分自身で触診が可能であり、早期がんの発見さえ期待できるものです。

がんは確かに怖い病気ですが、胃がん、大腸がん、子宮頸がん、前立腺がん、精巣がんなどは治るがんであるという認識が高くなっています。やるべきことをやっておけば、大腸がんや胃がんといった死亡者数が多いがんであっても怖くはありません。ぜひ早期発見に努めてほしいものです。