中国での歯科治療でB型肝炎感染
香港での歯科医療費は高いということが半ば常識となっているが、これは日本人にかぎらず香港の人にとってもおそらく同じ感覚ではないかと思う。昔、治外法権ともいえる九龍城があったころは、その中に多くの大陸人歯科医師(もちろん香港の資格はない)が開業していたが、安いからという理由で、香港人にもかなり利用されていたと聞く。現在では、シンセンまで行って歯科治療を受ける人が少なくはなく、羅湖駅周辺には多くの歯科医院が開業している。
中国で歯科治療を受けた香港人女性(22歳)が、B型肝炎を発症したことが報道されている。治療に使う器具を完全に消毒していなかったことが原因である可能性が高く、あらためて中国での歯科治療の危険性を露呈したこととなった。
歯科治療は出血を伴うことが多く、歯科医師自身も患者からの感染リスクが高いので、治療に際しては手袋はもちろん、眼への
飛散を防ぐためゴーグルを使用することも少なくない。中国の歯科医師がどれくらいの危険性を意識しているかわからないが、それほどまでに危険な作業であるにもかかわらず、直接患者に触れる治療器具の消毒がおろそかにされているとはヒドイ話だ。
B型肝炎は血液で感染する。キャリアーが日本の数倍から10倍いるという中国では、なおさら危険性が高いわけであり、それなりの管理がなされた歯科医院でなければ、単に安いという理由だけで利用するにはリスクが高すぎる。中国でもきちんとした管理がなされている歯科医院は治療費用も高く、香港にいてわざわざ行く必要はないかもしれない。
医療行為による感染事故は日本でも起きている。目立つのは針刺し事故。別の患者に使った注射針をそのまま使用してB型肝炎を感染させてしまった例はたまに報道されている。ニュースになるには、おそらく劇症肝炎を起こして死亡したなどの場合に限られると思うので、実際にはかなりの事故がおきているのではないだろうか。
内視鏡検査によるピロリ菌感染も一時話題になった。カメラの洗浄不完全が原因で、患者から患者へピロリ菌を感染させてしまうそうだ。これに関しては、弊社提携先のMetro Medical Centreでは最新式の専用洗浄機械で完璧に消毒洗浄するため、事故が起きる可能性はない。香港でも消毒液に浸けるだけの医師もいるときくので、検査を受ける場合はそのあたりのことまで聞いてみても良いのではないだろうか。