新型インフルエンザワクチン

鼻腔に噴射するだけの新型インフルエンザワクチンが、日本の国立感染症研究所で開発された。鼻の中に噴射するだけで接種が完了する簡便さで、注射器を必要としないので、世界中どのようなところでも使える。さらにウイルスが変化しても その効果が見込めるというから、これはとても素晴らしいことだ。

このワクチンはベトナムで2004年にH5N1ウイルスに感染した患者から分離したウイルス を元に開発したものであるが、同じウイルスでも遺伝子が一部異なる1997年香港株や2005年インドネシア株にも効果を示しているという。
現在のところマウスを使った実験でその効果を実証したという段階であるが、2010年には人における臨床試験を行なうそうだ。

今現在話題になっているのは鳥インフルエンザH5N1。このウイルスが直接人に感染する ようになってきており、その強い毒性ゆえ世界中で死亡者が散発している。つまりH5N1ウイルスは少しずつ変化して鳥固有のウイルスではなくなりつつあり、人への感染性を示すようになってきているわけだ。近い将来人から人へ感染するタイプに変化(進化?)し、世界中で多くの犠牲者を出すのではないかと心配されている。

今回開発されたワクチンは、このように変化するウイルスタイプにも効果が期待できるところが画期的なところで、しかも鼻に噴射するだけというから素晴らしい開発成果だ。
まだ実用化には時間がかかるのが残念であるが、新型インフルエンザに関しては悲観的な報道が優先する中、極めて明るい話題ではないかと思う。(実は現在のインフルエンザワクチンでも鼻に噴射するタイプがあるが、今回のものとは予防メカニズムが違う)

鳥インフルエンザや新型インフルエンザに関しては、少しずつ不安が膨らんでいるところで各企業でも対策を考えるようになっているようだ。今回の国立感染症研究所の成果に限らず世界中でワクチン等具体的な予防に関しての研究が進められており、これまでもその成果がいくつも公表されている。新型インフルエンザに対して決して悲観的になることはないと思う。おそらくワクチンは最も効果的な予防手段になると思うが、最終的にどのようなワクチンが開発される不明だ。今はできる限り早い開発実用化を望むわけであるが、量産体制の確保や特許権の扱いが問題になるかもしれない。

従来の新型インフルエンザには、人類は白旗を立てるような状況であったが、次回は少々状況に変化がおきるのではないかと期待したい。問題は新型がいつ現れるかという、時間との競争かもしれない。

一般の人々も個人レベルでインフルエンザ対策にあたり、自らの感染予防に努めなければいけない。鳥インフルエンザ(H5N1)が偶然に人に感染している現在の段階では、鳥との接触を最も警戒するべきだ。人から人に感染したのではないかと疑われるケースもあるがWHO(世界保健機関)としては、人-人感染を起こすようなウイルスに変化していることを確認しているわけではない。今のところはすべての感染事例で鳥が介在していることは間違いなさそうだ。

歴史上の新型インフルエンザ(スペインかぜなど)で多くの人が死亡しているが、感染者がすべて発症したわけではなく、ましては死亡したわけでもない。やはり免疫力の違いが大きいのだろう。免疫力を落とさないような生活も大切だ。もちろん言い古されていることであるが手洗いの励行などは当然の感染予防として身につけておかなければいけない基本事項であることは言うまでもない。