インフルエンザ情報
2006/2007年インフルエンザシーズン(この冬のことです)は暖冬のためか世界的に流行が遅かったものの、日本では2月に入って患者が急激に増え始め、現在インフルエンザ警報、または注意報が出ていないのは青森県と愛媛県だけになってしまった。
流行の中心は例年通りA型(ソ連型、香港型)であるが、今シーズンはそのタイプ(亜型)に変化が認められるようになってきた。
昨シーズンまではワクチンにも加えられているニューカレドニア株が流行の主流であったものが、どうやら別のタイプのウイルスに変化してきておりワクチンの効果が低下してきている可能性があり、このためWHO(世界保健機関)では、来期北半球のインフルエンザワクチンのコンポーネントをニューカレドニア株からソロモン諸島株に替える勧告を各国に対して出している。
(以上、国立感染症研究所の発表より)
北半球のインフルエンザ流行は日本だけではなく各国に広がっている。もちろん香港も例外ではなく、少なくとも今月いっぱいは感染には十分警戒する必要がある。
インフルエンザワクチンを接種したのに感染してしまったという話をよく耳にする。せっかく受けたワクチンが効かないのはたいへん残念ではあるが、これは仕方がない。インフルエンザワクチンは、流行が予想される数種類のタイプのコンポーネントを混合してワクチンとしているものの、流行するウイルスタイプは常に変化しているため、肝炎ワクチンと異なり完全に感染を予防することは期待できないのだ。(ワクチンが感染の確率を下げることは確かだ)
一般的にインフルエンザに感染すると急激な発熱(38度以上)に加えて関節痛や強い倦怠感を伴い(個人差は大きい)、全身症状が著しい。これは風邪(普通感冒)の症状が、発熱は別にして鼻水や咳など首から上の症状にほぼ限られるのとは大きく異なる。発熱も風邪よりも高く、39度から40度に達する。風邪とインフルエンザは全く異なる病気と認識し、インフルエンザにはそれなりの対処をしたいものだ。
感染したと思ったらとにかく身体を休めること。
余程辛い状況でなければ解熱剤は飲まないで、全身を外から冷やして体内で生まれてくる熱を奪ってやること。発熱は自分の体の免疫力を強化するためのもので、患者を苦しませるために出ているものではない。免疫力は38度から39度くらいで最強になるので、発熱中枢をだまして強制的に解熱しようとすると病期が長引く危険性がある。悪寒はこれから発熱するための準備段階だ。全身の筋肉を緊張させようとするためガタガタ震える。このときは布団をかぶって身体を暖めることが必要だ。熱が上がってしまうと反対に暑くなるので、布団を取って身体を冷やす。
熱があるからといっていつまでも布団をかけておくのは良くない。要は患者が気持ち良く感じる環境をつくることだ。
発熱に伴って水分を奪われてしまうので、十分な水分摂取も忘れてはならない。アルコール類は論外だが、とにかくどんな飲み物でも構わないので、十分に飲むことが大切。子供など具合が悪くて何も口にしたがらない場合もあるだろうが、こちらはある程度強制的に飲ませる必要がある。小さな子供であれば、スプーンで水を流し込んでやることも手だ。何度もやらなければいけないので親はたいへんだが、このような状態は長くは続かず、少し回復すればいつもどおりに飲むようになるはずだ。
人ごみを避けること、外出後はしっかり手洗いすること、うがいも効果的だろう。マスクをしても直接感染を避けるという期待はしないほうが良い。もちろん咳が出るときなど自分から他人に感染を拡大しない方策としてのマスクの使用は効果的だ。
睡眠不足などを避けて十分身体を休めるとともに、栄養にも気を使いたい。今の時期、レストランなど同一空間に多人数が集まるような場所で、夜遅くまで飲食するようなことは避けたい。感染の機会が増えるだけだ。