献血サンプルからE型肝炎ウイルス確認
献血された血液の肝機能検査で不合格とされた血液2452本のうち15本からE型肝炎ウイルス遺伝子が確認されたと、日本赤十字社が厚生労働省に報告した。
これまでE型肝炎の流行地域は中国・東南および南アジア方面であると思われていたが、もっと広い範囲で流行している可能性もある。
日本での感染事例として最近報告されているのは、イノシシや鹿を生で食べたか、あるいは十分に火を通さないで食べた時に感染し、急性症状を起こした例があるが、これらは特殊で一般的な感染とはいえない。
ただし今回の日本赤十字社の発表は、一般に献血された血液中にウイルス遺伝子が認められたもので、国内の感染者は発症していない例も含めると少なくないかもしれない。実際に市販の豚レバーなどにE型肝炎ウイルスが認められたことがある。
レバー刺しなどが飲食店のメニューに見られるが、E型肝炎のみならずO-157感染の危険性もあることから食べないほうが良い。
E型肝炎はA型に比べて死亡率が高く、特に妊婦では発症者の20%が劇症化して死亡するといわれている。
日本では動物からの感染が報告されているので、特に野生動物を生食するのは避けるべきだ。また流行地では水系感染がもっとも一般的なので、飲料水に注意が必要で、生水は避けたい。野菜なども含めて、必ず火を通して食べる事を、特に流行地(中国など)ではお勧めしたい。
E型肝炎も感染したからといって必ずしも発病するとは限らないので、知らないうちに感染している可能性も少なくないだろう。ただしA、B型肝炎のように、一度感染したら二度と感染しないという終生免疫が得られるかどうかは今のところ不明だ。
A型肝炎よりも死亡率が高いといっても、妊婦を除けばそれほど心配はなく、特別な治療法があるわけではないものの安静にしていれば約1ヶ月で完治する。
予防接種も開発されていないので、飲食に注意することぐらいしか予防法はないが、他の感染症と同じく免疫力が落ちた状態では発症しやすいと思われる。流行地への旅行では、疲れをためないゆったりとした日程を組むことも大切だ。