子供への風邪薬投与、中止勧告

米食品医薬品局(FDA)の小児医療に関する諮問委員会は、ドラッグストアなどで医師の処方なしで買える風邪薬や咳止め薬を、6歳未満の子供に使用するべきではないとFDAに勧告した。

専門家22人からなる諮問委員会は、せき止めや去たん剤、抗ヒスタミン剤などを含み、風邪の症状を抑えるとされる一般的な市販薬について、大人を対象にした研究から6歳未満への効果を推論しているに過ぎないとしている。さらに小児は薬の副作用を受けやすいという意見もあり、今回の勧告に至った。

米国ではこれとは別に、今月中旬には主要な製薬会社が「飲み過ぎにつながる恐れがある」との理由で、2歳未満の乳幼児向けの風邪薬14種類を自主的に回収している。

製薬会社側は、年間38億回も使われており、用法用量を守れば安全だとしている。

以上は共同通信社が19日に配信したワシントン発の記事からの抜粋であるが本格的な風邪のシーズンを前にして、消費者に対する問題提起になる記事だ。

「風邪に効く薬はない、もし発明できたらノーベル賞ものだ」という話を耳にした人は 多いと思う。実際風邪症状を起こす微生物(細菌やウイルス)は少なくとも200種類ある。この多くはウイルスであるが、ウイルスに効く抗生物質は極めて限られている上に、ターゲットとしなければいけない種類が多すぎてワクチン開発も今のところ不可能だ。

一般に風邪薬(総合感冒薬)と呼ばれる市販薬は、咳や鼻水を止めたり、熱を下げたりするいくつかの薬を配合したもので、それぞれの症状を「緩和」するだけのものだ。はっきりいって、風邪(普通感冒)とわかれば薬は不要。ゆっくり休んでいれば3日ほどで体調は回復することが多い。

直接的な効果が期待できない、ある意味「気休め」に過ぎないのに、副作用も心配される風邪薬を飲む必要はないのではなかろうか。まして子供に飲ませる必然性はないだろう。最も効果的な風邪薬?は「栄養と休養」だ。

熱への対処も解熱剤が最初ではない。
人体の免疫力は38~39度程度の発熱時に最大となる一方で、病原微生物は37度より高くなるとその活動が抑えられる。つまり熱は免疫力を高めるために体内で産生されているものであって、解熱剤で抑えてしまうと免疫力が低下する上に病原微生物の活動を助けることになる。
発熱に際しては大人も子供も、とにかく冷やすことを第一に考えたい。

薬は必要に応じて飲むものであって、「適当に」「気軽に」飲むものではない。
ある解熱剤を連用しているうちに劇症肝炎になって死亡した例もある。
大人でもやたらと飲むことは止めた方が良いのが薬だ。市販の風邪薬の子供への使用には慎重にありたいものだ。