インフルエンザ騒動

昨日はインフルエンザの流行拡大を阻止するため、全香港の小学校、幼稚園等を全面休校することを香港政府が急遽決定したため一部で混乱も生じたようだが、政府がとった措置はもう少し早くても良かったかもしれないが大いに評価できるものだと思う。
また前言を翻すように対応したことも批判を呼んでいるようであるが、通常のインフルエンザである以上、問題視する必要はないだろう。

日本では学校単位で学級閉鎖や学校閉鎖が判断される。香港でSARS以来はじめてとられたこのような措置について、日本人の感覚としては大きな不安材料としてとらえられた可能性があることは否定できない。

日本のマスコミ報道でも香港のインフルエンザ流行と小学校以下の閉鎖が報じられている。どこかの通信社が流したものだろう。事情を知らない日本側での不安を煽るような記事になっていると感じたのは私だけだろうか。
子供が3人死亡したことは確かに事実ではあるが、人口700万人を抱える香港でのこと。インフルエンザが直接的な死亡原因になっているケースは、3人の子供にとどまることなく、まだまだあってもおかしくはない。ちなみに日本国内ではインフルエンザが直接的な原因で、毎年数百人が死亡しているという。

今回の香港での出来事は小さな子供が死亡したことをその子供の写真なども交えて大げさに報道している香港のマスコミが市民の不安を増幅させ、当初は通常のインフルエンザ感染であるが故、各学校の対応に任せるはずであった香港政府が、急きょ方針を転換さざるを得ない事態となったとはいえないだろうか。

また一部日本人の間で、鳥インフルエンザウイルスはすでに人から人に感染するタイプに変わっており、この新型ウイルスで小児死亡例がでているのだという噂がまことしやかに広がっていると聞いた。
とんでもないガセネタだ。
本当にそのような噂があり、日本人社会の中で広がっているのであれば、どうか冷静になって事実関係を判断して欲しいと願いたい。無責任な話をすることはいらぬ混乱を招くだけで、決して利益にはならない。

今回の事態を日本向けに流したマスコミも同じだ。
学校が一斉に休校になったことや3例の小児死亡例が出ていることも事実ではあるが、はたして日本向けにわざわざ流さなければいけない情報なのか考えて欲しいものだ。「情報」の垂れ流しでは困る。
(昨日のメールで4名としたが、4例目は未確定)

SARSの時には、日本で受ける感覚と香港での実態に温度差が生じたがために、香港の日系企業は必要以上に日本側から行動を制限された。このため日系企業の活動に重大な影響がでたという。これも本社サイドが見ている日本でのマスコミ報道が強く影響していたと思われる。

いま、最も警戒しなければいけないのは「新型インフルエンザ」である。今のところウイルスが急にその性質を変えているとの情報はない。今回のインフルエンザにしても政府はウイルス変化については完全に否定している。
WHOも特別に警戒してはいるが、今のところ人人感染を起こすようなタイプに変化したとの事実はつかんでいない。

しかし新型インフルエンザは必ず生まれてくる。どのような形で人類を脅かすのかまったくわからない。ワクチン開発が間に合って軽微な影響にとどまることを期待したいが、こればかりは神のみぞ知ることだろう。

一般市民としては、通常のインフルエンザ対策を今後も継続するべきであることは間違いない。新型インフルエンザは従来のインフルエンザシーズンにだけ気をつければ良いというものではない。過去において新型が夏場に生まれていることもあるからだ。