E型肝炎感染者数激増
香港でE型肝炎患者が増えているという。
衛生署衛生防護センターによると、2000年には11件だった感染者数が2007年には64件になっており、今年は4月15日までに45件にもなっており、今後も感染者数が増えることは間違いないだろう。
感染経路は飲食物であり、不衛生な飲食物はもちろん海産物などの摂取にも注意するよう呼びかけている。
E型肝炎の感染経路は、飲食物からの経口感染が主でまれに血液を介して感染することも判明している。
急性肝炎としての性格から慢性化することはないが、時に劇症化することがあり、死亡率は1~2%となる。
また妊婦が感染すると劇症化率がかなり高くなることがわかっており、この場合の死亡率は20%にも達する。
世界的に広範な地域で感染リスクがあるE型肝炎であり途上国に限らず日本でも感染・発症事例が複数報告されている。その多くは野生シカやイノシシを生で食べたケースで、日常的に感染に注意が必要というレベルではない。ただし豚が感染原と考えられることが多く、豚肉は十分加熱することや調理の過程で生の肉汁などが他の食品を汚染しないように注意することが大切だ。
通常、生で食べても良い動物肉は、牛肉、馬肉くらいではないだろうか。例外的に他にもないわけではないが、いずれにしても飼育から加工に至るまでそれなりの管理がなされたものであって、野生動物を生で食べるのは、E型肝炎に限らずきわめて危険な行為だ。
なお、日本のレストランで牛レバーの刺身を供していることもあるが、これはE型肝炎との関連ではないものの、保健所としては好ましくないメニューとされていることが多いそうだ。
話しを香港に戻そう。香港でE型肝炎感染者が増えた時期と、寿司をはじめとして生ものを食べる人が増えた時期と重なるように感じる。生のサーモンを買って、自宅で切り分けたりしていることも十分考えられるが、同じまな板で豚肉を切っていないだろうか。もともと刺身など食べる習慣がない香港で、急速に生食が流行りだしそれに伴って感染症も増えているのではないかと、個人的には考えている。
昨年の感染者数が64件となっているが、症状がほとんど出ないことも少なくはない。実際には公表された数字の何倍もの感染者がいるに違いない。
前にも書いたが外食で生ものを食べるときは、きちんとした衛生管理がなされている(少なくともそのように思われる)店を選びたい。