インフルエンザ流行情報
今年の日本のインフルエンザの流行は早くなりそうだ。国立感染症研究所感染症情報センターによると11月23日までの1週間の患者数が1施設あたり0.56人となり、前の週に比べて約50%の増加となっている。なお患者発生報告数は2632人となっている。
地域別では山梨県と兵庫県で注意報レベルを超えた保健所地域を認めるほか、島根県、和歌山県、大阪府、栃木県などで流行が目立っている。
現在のところ認められているウイルス型はAソ連型20%、A香港型42%、B型」38%となっており、5~9歳の感染者が3割を占めている。これまでの報告で、今年のワクチン株との類似性が指摘されているウイルスが認められていることから、ワクチンの効果が期待できるが、ウイルスは単独ではないのでやはり自身の免疫力に頼る部分も大きいのではないかと思う。感染の予防は、手洗いの励行、うがい、適切な栄養摂取、休養(睡眠)、適度な運動といったことが上げられる。
日本での流行を追いかけるように香港でも患者が急増してくる。香港では年が明けて少したったころに本格的な流行が始まることが多いように感じるが、今年は少し早いのかもしれない。
急激な発熱や関節の痛みなどインフルエンザ特有の症状があらわれたら早めに医療機関を受診し、しばらくは仕事などは休んでとにかく寝ることが大切だ。発熱に対しては外からとにかく冷やすことで、解熱剤は患者の症状を見ながらの使用にしたい。熱以外に息苦しさなど特別な不快感などなければ、つまり普通に寝ていられる程度であれば冷やすだけで十分と考えても良いだろう。通常解熱剤はウイルスに利するだけで、病期を長引かせることになりかねない。
このところタミフルの備蓄が話題になっているが、タミフル耐性のインフルエンザウイルスが世界的に急増している。最近の報告では39%が耐性を持っていたとされ、前年に比べて急増していることから、今後のインフルエンザ対策に懸念がもたれている。(WHO)
タミフル耐性ウイルスはアフリカで極めて高率に認められているほか南半球諸国で高率であるものの、タミフルを多用している日本では低い割合にしかなく、今後の日本の動向に世界の注目が集まっている。日本や香港などタミフルへの依存が高い地域で今後耐性ウイルスが急増する可能性があり、インフルエンザ対策の柱ににタミフルをすえる考え方は少し改めた方が良いかも知れない。
1918~1919年にかけて大流行した新型インフルエンザ(スペインかぜ)で世界中で数千万人が犠牲になったが全員が発症したわけではない。もちろんタミフルのような特効薬があったわけでもないので、免疫力の差が運命を分けたともいえるのではないだろうか。インフルエンザ対策には、日頃から免疫力維持増強を意識した生活習慣が必要ではないかと強く思う。