レジオネラ感染

今年に入って早くも2例のレジオネラ感染があったことが報告されている。38歳と51歳の男性で、どちらも発熱、頭痛、せき、息切れなど風邪やインフルエンザに似た症状があらわれ、香港島にある私立総合総合病院に入院し、レジオネラ菌に感染していることが確認された。ちなみに香港でのレジオネラ感染は、昨年13例が報告されている。

レジオネラは1976年米国ペンシルベニア州で行われた米国在郷軍人会の出席者のうち221名が原因不明の肺炎症状を起こし、そのうち34名が死亡したことがきっかけとなり発見された感染症で、在郷軍人病とも呼ばれる。

レジオネラ菌は沼や河川、土壌に広く存在しているが感染は自然界からではなく、入浴施設や24時間風呂、あるいは加湿器などが原因となることが多い。上記のペンシルバニアでの集団感染は、会場近くの冷却塔から飛散したエアロゾルが原因になっていたことが確認されている。

日本では1995年に循環式の24時間ぶろでの感染が大きな問題となったが、現在は超音波式加湿機がもっとも危険性が高いものとして厚労省があげている。

スパ、サウナなど大量の水を使う施設は感染の危険性が高いので注意が必要。特に水を落として飛沫を飛ばすようにしているところなどでは、発生したエアロゾルにレジオネラ菌が含まれていることもあり非常に危険だ。園芸を楽しむ人も多いが、園芸用の堆肥や土からの感染も報告されており、同じレジオネラでも種類が違うものの、こちらも注意が必要となる。

レジオネラは乳幼児や高齢者などが免疫力が低い人に感染しやすい。今年に入って香港で認められた患者は、これらには該当しないが、免疫力が低くなると年齢に関係なく感染しやすいことは他の感染症と同じだ。

循環式の浴槽を使用しているサウナなども感染の危険性が高いので、できれば消毒などを定期的に行っている衛生管理ができている施設を利用したい。また家庭で使用している超音波式加湿器は、ときどき内部を洗浄し、レジオネラ菌が繁殖しないようにしなければいけない。

レジオネラは日常的に起きている感染症ではないものの感染の危険性は常にあり、注意が必要な疾患のひとつにあげられる。