肺結核

女性お笑いコンビ「ハリセンボン」の箕輪はるかが結核に感染・発症していることがわかり、現在入院治療を受けていることが公表された。

コンビの相方はもちろん、マネージャー、劇場関係者、そして観客までをも含めて二次感染の可能性が考えられる。現在、東京都などでは、本人の症状が出始めたという昨年12月以降に接触があった人をリストアップするとともに、これまでの観客にも呼びかけて二次感染の有無を早急に確認したいとして、相談窓口まで設けている。

箕輪はるかにとっては好んで感染したわけでもない結核なのに、マスコミで大々的に取り上げられてしまい大変気の毒ではあるが、影響が大きいと思われる結核感染事例だけに、この事態は致し方ないことだろう。

結核は過去の病気だと思っている人も多いが、現在でもその危険性は払拭されたわけではなく、多くの患者が発生している。もちろん途上国に特に多いのは確かだが日本での新規患者発生数は10万人当たり20人強。先進国の中では患者数が多い。また香港での昨年の患者発生は5730人となっており、10万人あたりにすると約80人にもなる。中国では統計上ではあるが、100人以上発生している。

日本は、結核に関して先進国の中でもっとも深刻な問題を抱えている。年間3万人程度の患者発生と、その1割弱の死亡が報告されており、先進国の中では際立っている。昔と違って結核の治療は進歩しているので、きちんと治療を受ければ決して怖い病気ではないが、治療を怠るとかなり面倒な病気になってしまう。アフリカなどで大きな問題となっているが、結核とHIVとの重複感染が起きると死亡率がきわめて高くなる。

毎年多くの人が受診している健康診断での胸部レントゲン検査は、特に海外では結核検診としての役割も担っている。定期的な検査を受けることが大切ではあるが、風邪かなって思っていても、2週間も咳が止まらないなど、いつもと違う異変を感じたらすぐに医師に相談してほしい。

日本では、検査を拒否して多くの子供に感染させていた教師も過去にいて大問題になったことがある。社内でも感染を広げてしまうことは同様に大きな問題となる。定期検診を受けることはもちろんのこと、異常を感じた場合の積極的な受診は、東南アジアなど結核が多い地域で生活をしていたら当然ともいえることだ。