マスク、うがい、手洗いの効果
日本では、特に関西地方でマスク姿が非常に目立つようになってきた。とにかく誰もがマスク着用をするようになってきており、企業や公的機関においてもマスク着用を義務付けるところが急増している。
しかし、マスクによる自身の感染予防の効果は科学的に認められていないといってもよく、感染予防のためだと思ってマスクを着用している人が、それを過信するが故にかえって危険だという議論もあるほどだ。
WHOはもちろんのこと日本の厚労省でも、マスクは咳やくしゃみといった症状がある人が、「咳エチケット」として着用するべきものであるとして、一般の人の着用を特に勧めているわけではない。
うがいも日本人にとっては大変身近な感染予防法だが、これは日本だけのことで、その効果が科学的に証明された文献は見当たらないようだ。ちなみにうがいは「鵜飼い」からきている。鵜飼いの鵜が魚を飲み込もうとするときの仕草に似ているところから「うがい」と呼ばれるようになったそうだ。
ウイルスの侵入経路は鼻、目、そして口だが、一旦侵入したウイルスはごく短時間のうちに細胞内に入り込んでしまう。外出から帰ったときにうがいしても、すでに「手遅れ」だ。うがいが効果的であるなら、鼻も洗浄したいところ。鼻洗浄は、食塩水を片方の鼻から吸い込み、口から出すというもので、慣れないとちょっと難しいかもしれないが、このほうが単にうがいをするよりも効果があるのではないだろうか。いずれにしても効果の程に対してはエビデンスがない。うがいの効果が専門家も含めて広く信じられていることは不思議だ。
最後に手洗いであるが、実は、手洗いが最も感染予防に効果的であるとのことはWHOも認めること。外出後はもちろん、機会あるごとに頻繁に手洗いすることが、インフルエンザに限らず多くの感染症の感染予防につながることは医学的に証明されている。
先日見ていた日本のテレビニュースのなかで、手洗いの具体的な方法が大学の先生の指導によって紹介されていた。指先や爪の間、指の一本一本まで入念に洗って、最後手首まで洗った後、水を止めずに先に手を拭き、手を拭いたその紙タオルを使って蛇口を閉めるように指導していた。まったくいい加減にして欲しいものだ。そこまでしないと新型インフルエンザウイルスを洗浄できないのかと恐怖心を植えつけるだけのものになっており、その報道姿勢に腹立たしさをも覚えたものだ。
手からの感染は、その手を口や鼻、あるいは目に知らず知らずに持っていってしまうからであって、最も注意しなければいけないのは指先の洗浄であるはず。手術の執刀医が手洗いするわけではない。一般生活の中での手洗いであることが大前提であるはずだ。
最後にWHO(世界保健機関)が公に提唱している流行時の感染予防法を紹介したい。
1、症状がある人から最低1m以上離れる。
2、口や鼻を触らない。
3、手を石鹸と水で頻繁に洗うこと。
4、人ごみにいる時間をできる限り短くすること。
5、部屋をよく換気すること。
うがいはもちろんのこと、マスクの着用にも触れられていない。