世界糖尿病デー

明日、11月14日は世界糖尿病デーだ。1922年にインスリンを発見したカナダ人医師フレデリック・バンティング(1923年ノーベル医学生理学賞受賞)の誕生日にあたるこの日を、世界糖尿病デーと定めて、WHOや国際糖尿病連合が中心になって糖尿病の治療と予防を世界中で呼びかけている。

世界糖尿病デーには160カ国200以上の糖尿病協会によって、無料検査、市民講座、スポーツイベントなどが開催されるほか、各国ではシンボルカラーであるブルーの光で、高い建物やタワーをライトアップする催しもある。

日本では東京タワーや大阪・通天閣など20か所以上がブルーでライトアップされるが、万里の長城やエッフェル塔など世界中で200か所近くが参加する。ちなみに香港ではワンチャイのホープウェルセンターがライトアップに協力する。

ところで糖尿病は世界中で2億5000万人もの患者がいるものと推定され、さらに20年以内にその数は3億8000万人にも増えるとされている。患者は途上国で著しく増えることが予想されることから、危機感を強めたWHOが予防啓蒙活動の中心的役割を果たしている。

糖尿病は単に血糖値が高いということが問題となるわけではなく、失明、四肢切断、腎不全(透析)といった合併症で生活の質が著しく低下することが問題になる。現在、新規腎臓透析、成人の失明、四肢の切断といったことが起きる最大の原因が糖尿病といわれている。

透析では毎週3回、4時間ほどベッドに縛られる生活が一生続く。成人期に失明した場合、ほかの感覚器が発達することがあまり期待できないため、努力しても生活の質を回復することが期待できない。

遺伝的な要因が非常に強いといわれる糖尿病であるが必ずしも体質が発症の原因になるとは限らず、体質に関係なく発症することもある。親兄弟など直系の家族に糖尿病患者がいる場合は、当然のことながら十分に注意しなければいけないことは言うまでもない。

合併症の悲惨さを考えるとメタボ関連で最も深刻な病気が糖尿病かもしれない。発症した糖尿病は治癒するものではないが、コントロールすることは可能だ。もちろん発症しないようにすることが大切だが、たとえ発症しても合併症を起こさないようにすることが重要。

糖尿病の予防はとにかく太らないこと。空腹時の血糖値が111mg/dl以上で糖尿病予備軍と呼ばれるグループに入るが、定期健康診断で血糖値が100を超えている人は特に注意してほしい。とにかく減量すること。体重増加に比例して血糖値が上昇する傾向が強いので、とにかく肥満には特段注意をしなければいけない。

好きなものを好きなだけ食べることができる時代だ。いかに食べないかという努力をすることも時として必要となる。とにかく太らないこと。肥満予防は、糖尿病に限らず循環器系疾患のもっとも効果的な予防法である。