食べてはいけない?生カキ
このところ患者数が激増しているノロウイルス感染は、高齢者向け施設を 中心に死亡者も複数出ていることから社会的な関心も高まっている。
この騒動ではじめてノロウイルスという名前を知ったという人が多いのではないだろうか。
ノロウイルスはもともと小型球形ウイルスと呼ばれていたものであるが、同様のウイルスでノーウォーク様ウイルスと呼ばれるものがあり、混乱しかねないこと から名称をノロウイルスに統一された経緯がある。
冬の食中毒の最大の原因となっているノロウイルスはカキで感染することが多い。 貝類はウイルスを濃縮するため、生で食べることはもともと危険だ。
いつごろから生カキが食べられるようになったか知らないが、縄文・弥生時代の 貝塚からカキ殻が見つかっていることから、カキ自体は相当古くから食されていたことは確かだ。
さて、この冬はノロウイルス感染者が多いということで、便と共に大量に排泄 されたウイルスが海を汚染しているはず。汚水処理場ではウイルスを無毒化 できないので、そのまま処理された排水と共にウイルスが海に流れ出てしまう ことになる。おそらく今の時期、海水中のウイルスの数は相当増えているはずだ。その貝類の体内に蓄積されているウイルスもかなり増えているはずだ。しばらくの間は生カキで感染する危険性がかなり高くなる。
日本のカキは安全だと思っている人も少なくないが、どこのカキでも危険性が高い食品に違いなく、レストラン等で生カキを出さないように指導している日本の 保健所もあると聞いている。
特に人口密度が高い地域に近接した海域で養殖されたカキは危険性が高く、ある専門家は、日本の某産地のカキは絶対に食べないといっているほど。
日本のカキ養殖業者もカキの無菌化処理を行うところが増えてきているのでその安全性は高まっているが、冬の寒い時期にはカキの活動が鈍るため体内のウイルスを吐き出しにくくなる。カキがおいしい季節なのに食中毒の危険性が高まるわけだ。
ノロウイルスは感染力が強いので、家族内で感染することも珍しくない。下痢や嘔吐している家族がいるときは注意が必要で、吐物の処理にはゴム手袋を使用し、事後は石鹸でよく手を洗うことが大切。高齢者施設での集団感染は飲食物で感染しているわけではない。
最後に、ノロウイルスは加熱に弱いので、牡蠣フライは大丈夫・・・・・・
といいたいところであるが、フライは中まで十分火が通っているかわかりにくいので、実は牡蠣フライは食中毒の原因になりやすいといえる。鍋などにも使われるが、十分すぎるくらい火を通しておきたい。