インフルエンザ情報

米国インディアナ州とペンシルベニア州で乳幼児(男女各一人)が新種の豚由来インフルエンザウイルス(H3N2)に感染したことが、米国疾病対策センター(CDC)によって発表されました。二人はすでに回復していますが、確認されたウイルスは一昨年世界的に流行した豚由来新型インフルエンザウイルス(H1N1)の特徴を備えていることから、今後ヒトの間での流行する可能性が懸念されます。

今回の感染は、豚から直接感染したものと、豚の世話をしている人を介して感染しているであろうことが推測されていますが、今のところさらに感染が拡大する気配はありません。また今回のケースは米国の東西で起きており、互いの関連はまず考えられません。

豚は、ヒトと鳥の両方のインフルエンザウイルスに感染する為に、その体内で双方の遺伝子が交雑し、新しいタイプのウイルスが生まれます。現在最も大きな懸念は、世界中で散発的に感染を繰り返しているH5N1型鳥インフルエンザと毎年のように流行を繰り返すH3N2香港型ウイルスの交雑です。さらに豚由来新型インフルエンザも加わり、ますますその懸念が大きくなってきました。

今回認められた新種のインフルエンザの感染が、豚の間でどの程度拡大しているのか今後調査されますが、場合によっては十分警戒する必要があります。

さて、今季のインフルエンザ予防接種が始まりました。混合されているワクチンの種類は昨年のものと同じです。
H1N1(カリフォルニア)
H3N2(バース)
B型(ブリスベーン)
H1N1は昨年8月まで流行した新型インフルエンザに対応するワクチンです。また新型ウイルスががあらわれるまで毎年爆発的な流行を繰り返してきたH3N2香港型インフルエンザ、そして影響が少ないB型の代表株を混合しています。ちなみに都市の名前は、そのウイルスが初めて分離された場所であり、正確にはその年度もウイルス名につけられています。

インフルエンザワクチンは前季の流行状況を見て、北半球であれば6月にWHOからワクチン成分に関して推奨タイプを各国政府に通知されます。各国では、自国の流行状況を考慮した上でどのような成分にするかを決定、し製薬メーカーにその製造を指示することになります。

インフルエンザワクチンに関して、賛否両論があるのは確かです。ネット上でも様々な意見が飛び交っていますが受益者である一般の人々が自ら情報を収集して、納得した上で、接種の判断をするべきでしょう。

ところでマサチューセッツ工科大学リンカーン研究所ではすべてのウイルスに効果が期待できる新薬を開発し、すでに大型の動物でその効果と安全性を確認しています。この新薬、インフルエンザウイルスのみではなく、世界中の熱帯亜熱帯圏で数億人もの患者を出しているデング熱などにも効果が確認されており、もしかすると抗生物質の発見依頼の医療大革命になる可能性があります。医薬品として認可されるには時間がかかりますが、10年後には「本物の風邪薬」が一般でも入手できる可能性が大きいようです。風邪に効く薬を開発したらノーベル賞ものだといわれていますが、この開発はおそらくその受賞対象の有力候補になるのではないでしょうか。