鳥インフルエンザ情報
香港の家禽類市場で見つかったニワトリの死骸よりH5N1型インフルエンザウイルスが見つかり、昨日、17000羽が殺処分され、今後3週間は生きた鳥の輸入が止められることになりました。
現在、H5N1型鳥インフルエンザは、世界中で人への感染事例が散発しており、感染力は弱いものの毒性が強いので死亡例も少なくはありません。ただし今のところは鳥のインフルエンザウイルスが「たまたま」人に感染してしまったものであり、人から人への感染が確実に確認された事例はありません。
2009年の春から流行した豚由来新型インフルエンザ。鳥インフルエンザに対する警戒レベルが高くなっていた時期に、まさかの豚インフルエンザでしたが、実は豚は人のインフルエンザにも、鳥インフルエンザにも感染する動物で、新型インフルエンザ発生に重要な位置に存在しているのです。
すでに豚がH5N1型インフルエンザウイルスに感染していることが確認されています。もちろん現在流行中のA香港型ウイルス(H3N2)も日常的に豚に感染しています。豚の体内には3種類のウイルスが同時に存在する状態も考えられ、お互いのウイルス遺伝子が融合して新しいインフルエンザウイルスが生まれてくる危険性をはらんでいる事になります。最近では鳥インフルエンザに人が感染する事例も増えてきているので、人の体内でも同じことが起きる可能性があります。
10年から40年の周期で新型インフルエンザが生まれてくるものと考えられていますが、一昨年、新型インフルエンザが流行したばかりなのに、近く、再び新しいインフルエンザが世界中で流行する危険性が危惧されています。感染力が強いH3N2(現在世界中で猛威をふるっている流行性インフルエンザ)ウイルスと強力な毒素を持ったH5N1鳥インフルエンザウイルスが融合して、感染力が強くしかも強い毒性を持った新型インフルエンザが流行するとまさにスペイン風邪の再来ともなりかねません。
ただしスペイン風邪が流行した当時(1918-9年)の医療水準人々の栄養状態、教育レベルなど、現代とは著しく異なり当時の流行と同じ状況が生まれるかどうかは、はなはだ疑問です。世界中で新しいタイプのインフルエンザワクチンを開発する競争が繰り広げられており、完成まで今一歩のところまで来ているようです。先頭を走っているのは日本のチーム。万能型のインフルエンザワクチンが完成する日も遠くないかもしれません。
現在の注意としては、とにかく鳥に近づかないこと。死んだ野鳥を触るなどもってのほかです。そのほかは一般的なインフルエンザに対する注意と変わりありません。なお、火が通った鳥(調理された鳥)にはまったく感染性はなく、食べても感染を心配する必要はありません。