ノロウイルス感染流行中

香港衛生署によると、このところ胃腸炎を訴える患者が多くその80%くらいからノロウイルスが認められているそうです。例年であれば11月から翌年の1月くらいが流行期になるノロウイルス感染症ですが、今年はすでに7月から患者が急増しており、8月19日までに122人の患者が確認されており、2007年以来同時期としては最大数となっています。もちろん実際の患者数はこのレベルではなく、病院に行かない、あるいは病院に行っても検査されない感染者が相当数いるものと考えるべきであり、未知の患者数は数千数万のレベルになっていることでしょう。当然のことながら、今年はこの未知なる患者数も急増していることは用意に想像できます。

さて、ノロウイルスは食中毒としても側面と、一般感染症としての側面を持ち合わせており、感染予防はこの両面を理解しておく必要があります。

食中毒では最も多い原因菌・ウイルスに挙げられており季節によって変動するものの年間を通して患者発生をみます。よく「カキにあたる」といいますが、これはノロウイルス食中毒です。貝類はその体内でウイルスを濃縮するためノロウイルスに感染しやすい食品です。ただし最近の日本産のカキは無菌処理されるようになってきたので、安全性が格段に上がっていると思われます。ノロウイルスによる食中毒は食品の鮮度とは無関係にリスクが存在します。体調が悪い時に生カキはやめた方が無難です。確実に感染予防するには加熱処理しかありません。

一方でノロウイルスは通常の感染症としても重要です。嘔吐物、下痢便などの飛沫がミストとなって空間に漂いそれを吸いこんで感染してしまいます。感染力が極めて強くたとえば学校などでひとり感染者がいると、瞬く間に集団感染になることもあります。家庭でも同じなので、嘔吐物の処理には十分な注意が必要です。たとえば子供が吐いてしまったら、ノロウイルス感染を想定してその処理をする必要があります。処理にあたる人は必ずマスクとゴム手袋を着用し、また他の家族は同じ部屋にはできる限りいないことです。換気を十分におこなってください。汚物はビニール袋に密閉して処分します。汚染されたと思われる場所は家庭用の漂白剤を2%程度に薄めて拭いてください。

ノロウイルス感染は、症状として吐き気、腹痛、下痢に加えて発熱や倦怠感もあり、かつては「お腹に来る風邪」とも言われていました。このような症状がある場合はノロウイルス感染を疑って、周囲に感染を拡大しないように努めたいものです。

これからの季節、例年の流行期に向けてますます感染者が増えるものと思われるので、十分注意するようにしてください。

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