N7N9型鳥インフルエンザ 続報
昨日のメールでお伝えしましたが、H7N9型鳥インフルエンザの感染事例が中国各地で報告されています。新しく江蘇省でも4人の患者が確認され、これまでに認められた患者数は7人。そのうち2人が死亡しています。ほかの5人も重体で治療中です。
このウイルスは遺伝子の一部が変異し、すでにヒトに感染しやすいタイプになっていることがわかりました。この事実は昨日から今日にかけての関連ニュースの中でも一番のトピックです。
中国内で散発的に感染が起きているということは、すでに鳥ではかなり感染率が高くなっている可能性があります。今のところ患者の周囲では感染者が認められていないことから、ヒト-ヒト感染が成立している可能性は低いと思われますが、鳥への感染が拡大しているのであれば、今後も患者はかなり増えていくのではないかと懸念されます。
目下の最大関心事は、この変異したウイルスがヒトからヒトに感染する力を持っているかどうかということです。
実はH7型インフルエンザの感染は欧米ではいくつもの事例があり、2003年にはオランダでH7N7型インフルエンザに89人が感染し、うち一人が死亡しています。
また最も有名な鳥インフルエンザH5N1型には2003年以降世界で600人ほどが感染し、このうち370人余りが死亡しています。今年2月には中国貴州省にて新たに2人が感染し重体となっています。さらにカンボジアでも感染事例が相次いでいることから、WHOでは特に注目しています。H5N1型は今もヒトからヒトに感染するタイプに変異したという確証は得られていません。今回のH7N9型に関しても、今後感染の拡大は避けられないものの、その感染力やさらなる変異が起きるのかおきにくいのか、注意深く見守る必要があります。
WHOではH7N9型インフルエンザウイルスもタミフルなどの抗ウイルス薬が効果を示すものと考えています。これまでのところすべての患者の症状は発熱や咳といった初期症状ではじまり、その後肺炎や呼吸困難をきたしているとのことです。感染初期にタミフル等の服用をしておけば重症化しない可能性が大きいと思われます。
鳥に近づかないこと、野鳥に触れないことはもちろんですが、通常のインフルエンザ感染予防に努めるとともに、発熱や咳といった症状に敏感になり、早めに医療機関にて診察を受けるようにしてください。豚由来新型インフルエンザの時も、日本のように誰もが早く対応したために死亡例は出ませんでしたが、メキシコはもちろんアメリカでも病院に行くことを経済的な理由からためらい、死亡につながってしまった事例は少なくないようです。