ダイエット考(1)
いつの時代にもダイエットは人々の大きな関心事のひとつです。世には様々なダイエット法が紹介されていますが、最近のヒットは低炭水化物ダイエットでしょうね。低糖質ダイエットともいわれるこのダイエット法は、血糖値を上昇させやすい炭水化物の摂取を控えるというものです。最近はダイエットだと言ってご飯を食べないという人も少なくはないようです。日本のある医師が強く推奨し、マスコミでも繰り返し取り上げられることとなり、広く支持を広げているダイエット法ですが、私はまったく賛成できません。大反対です!私が主張したところで、大して支持は得られそうにありませんが、このダイエット法が間違っていることは少し考えれば誰にでもわかるのではないかと思います。
これから何回かお送りするメールでは、肥満やダイエットに関して、時には文化人類学考察なども絡めて持論を展開させていただきたいと思っています。ちょっとだけ「眼からウロコ!」かもしれません。
さて、人はなぜ太ったり痩せたりするのでしょう?これは単純に摂取カロリーと消費カロリーのバランスが取れていないからです。太る場合は必要なカロリー以上に食べてしまっていることがほとんどです。なかには「水を飲んでも太る」などと極端なことを言われる方がありますが、甲状腺の問題を抱えている可能性があるので要注意です。
忘れてはいけないことは、我々ヒトは生物の一員であり、生物学的には何も特別な存在ではないということです。。野生の世界を見ると、毎日エサを求めて歩きまわっているわけです。やっとのことでありついた餌も十分量とはいえないかもしれません。草食性動物、肉食性動物、雑食性動物それぞれ食行動は異なりますが、いつも腹いっぱい食べることができる動物はまれでしょう。
これに対してヒトはどうでしょうか?地球上には飢餓の中にいる人々も少なくはないわけですが、肥満が問題になるような国に住む多くの人は、一日中まったく動かなくても3度の食事にありつけるわけであり、しかも高カロリーであることが少なくはありません。エネルギーの摂取過剰になりやすいことが容易に理解できますね。
ちなみに一日三食になってからまだ100年経っていません。多くの人々が自給自足に近い農作で暮らしていた時代は、一日の始まりは夜明け前。そんな時間にひと仕事終えてから摂るのが朝ごはんです。昼は農作業中にちょこっと芋をかじったりする程度であったと思いますが、一日の作業は夕方明るい時間に終えてしまいます。それから明るい時間に食べるのが夕飯です。晩御飯とはいえません。電気が普及して、夜の活動時間が長くなってきたことで、一日3食摂ることが必要になったといえます。ところが摂取カロリーが増えてきているにもかかわらず、消費エネルギーが減少気味になってしまったのが現代社会であり、これが肥満の原因になる根本的な原因でもあるわけです。
次回はダイエットに関連する遺伝子の話をしましょう。