ダイエット考(4)
ダイエットについて考えるシリーズの第4弾。今回は運動を考えてみましょう。減量を考えた時に思い浮かべることは、食べる量を減らす(摂取カロリーを減らす)ことと、運動する(消費カロリーを増やす)ことでしょうね。しかし、痩せるために一生懸命運動してもその成果は殆ど上がらないことに、多くの人はがっかりしてしまいます。脂肪1kgのカロリーは7200kcal。フルマラソンを2回半ほど走らなければ消費できないエネルギーに相当します。これを考えると、痩せることを運動の目的にするのには無理があることが理解できます。
野生動物の世界を考えてみよう。彼らの運動とは毎日の生活そのものであり、餌を求めて一日中歩きまわるか、必要がないときはじっと身体を休めているかです。つまり基礎代謝は別にして、エネルギー消費は餌を求めるために使われるわけで、彼らは決して無駄な動きはしません。ヒトのように空腹を感じたらいつでも食べることができるわけではなく、場合によっては何日も食べることができないこともあるわけです。動物の世界に言葉があったとしても、おそらく「運動」という単語はないでしょうね。
運動不足の意味は、摂取カロリーが消費されていない状態(肥満傾向)あるいは運動機能が低下していると思われるときに使いますが、通常は前者ですね。ヒトは効率的に食料を捕獲したり(漁業)、飼育したり(畜産)あるいは栽培したり(農業)することができるようになったので、例外はあるにしても食料確保は十分にできるようなったわけです。そして一日中歩きまわって食べるものを探さなければいけない状態とは対極に、一日中座っていても、たとえ寝ていたとしても3食しっかり食べることができるなど、ヒトも動物でありながら、それでいて野生動物とは比べようもないほど高カロリーを摂取しています。当然ながら太りやすいわけです。
毎日100キロカロリーを余計に摂取していたら、1年で5kgの体重増加になる計算ですが、これを防ぐためには男性で毎日30分早歩きしなければいけません。女性の場合もう少し必要です。毎日たった100キロカロリー過剰なだけなのにこれだけの運動が必要になるわけであり、やはり常に食事量を減らす事を考える必要があります。
運動して筋肉をつけることには意味があります。筋肉がエネルギーを消費してくれるので、太りにくい(あるいは痩せやすい)体質になれるわけです。毎日の運動をエネルギー消費のためと思ってしているのでは、おそらく長続きはしません。