インフルエンザ流行始まる

遅れていたインフルエンザの流行がついに始まりました。日本の国立感染症研究所の発表で、2016年第1週(1月4日~10日)にインフルエンザ流行の指標が、今季はじめて流行を判断するレベルを上回りました。また香港でも幼稚園などでの集団感染が報告されるなど、北東アジア全体で患者数が急増しているものと思われます。

例年のインフルエンザ流行は、秋が深まる11月くらいから患者数が増え始め、1月に入ると爆発的な流行に達するというパターンが多いのですが、今年はいつまでも静かな状態が続いていました。これはエルニーニョ現象が原因となる暖冬と多湿が影響したものではないかと考えられますが、ひとたび流行が始まると、患者数は爆発的に増えるものと思われるため、厳重な注意が必要です。

今の時期、旧正月を迎えるにあたって忘年会や新年会が多く、多人数が閉鎖された空間に長く留まるという、インフルエンザ感染を引き起こしやすい状況が増えます。そのような機会は避けられないまでも、2次会3次会とズルズルと過ごしてしまうことは感染機会を増やしてしまうことになりかねません。また日頃の衛生管理として、手洗いの励行は欠かすことはできません。特に外出から戻ったときには、石鹸で手を洗うことを習慣にしてください。日本人にはうがいの習慣がありますが、WHOではその効果を認めていませんし、世界的にも日本人特有の「健康管理法」のようです。またマスクで感染予防を試みる人も少なくはありませんが、自分から他人への感染を防ぐことにはとても効果的ではありますが、自身の感染を予防する手段としてはあまりあてにはなりません。実験的にウイルスまで遮断するというマスクも販売されていますが、実際に使用する条件とはあまりにも違い過ぎます。

マスクはマスクでも、ガーゼの厚いマスクは呼吸での吸気を加湿する役割があります。インフルエンザウイルスをカットすることはできませんが、発症した時に呼吸器の感染を防ぎ、粘膜を保護することに役立ちます。

今後、急な発熱はインフルエンザを疑い、なるべく早く近医を受診してください。インフルエンザには数種類の薬がありますが、発症から早い服用ほど効果的でもあります。また、無理して出社することは絶対に避けたいものです。感染力が強いインフルエンザウイルスは簡単にオフィス内に拡散し、自分から感染を拡大させてしまう危険性があります。いくら仕事が忙しくても、出社は避けるべきです。インフルエンザは一般の風邪とはまったく違う全身性の疾患であり、死亡リスクさえある病気です。ちょっとひどい風邪と思って軽く扱うことはできません。

今週末にかけて気温が急降下するとの予報が出ています。沖縄の石垣島や台北、そして香港でも10度を大きく下回る低温となることが予想されています。この冬一番の冷え込みとなることは間違いなく、これをきっかけにインフルエンザも一気に流行が拡大することが懸念されます。インフレンザだけではなく、すでに普通感冒(風邪)も流行していることから、健康の管理には十分に注意しなければいけません。
睡眠時間の確保(身体を休めること)、適切な栄養摂取(バランスが取れた食事)、室内を過度に乾燥させないこと、身体を冷やさないこと、できる限り人混みを避けることといったことが主な予防法です。
これから3月まで、いつインフルエンザに感染してしまっても不思議ではありません。免疫力を極力保持し、感染予防に努めてください。