インフルエンザ大流行中
インフルエンザが猛威を振るっている。
昨年は珍しく真夏にインフルエンザが流行していたので、次の本格的な流行シーズンが心配であったが、案の定、現在近年にない大流行となっている。
日本での本格的な流行は昨年12月に入ってからだった。夏から秋口にかけての流行の後は比較的落ち着いた動きとなっていたものの、12月に入るや否や全国的に患者数が激増してきた。今季は西日本から流行が拡大したかたちで、1月になると全国的に‟警報レベル”の流行となっていた。日本のインフルエンザの流行は全国5000か所の医療機関を観測ポイントとして、毎週の患者数を保健所に報告。患者発生状況に応じて保健所単位で注意報や警報を出している。
香港での本格的な流行は、日本の流行よりおよそ1か月遅れる。確たる根拠があるわけではないが毎年そのような傾向があることを感じている。今季は1月に入って香港での患者数が激増しているのでその傾向今年も同じだ。
1月はクリスマス以降のホリデーシーズンに日本など流行地を訪れた人がウイルスを持ち帰ってくることも流行の要因となる。日本人学校でもインフルエンザが流行するタイミングは冬休みが明けてからということを聞いたことがある。おまけに今年は1月初旬に急に冷え込んでいる。この気温の急降下がインフルエンザ流行のきっかけとなっている。
先週から香港は寒気にすっぽりと覆われている。この寒さは今週いっぱい続きそうであるが、こんなに長く寒気が居座ることは非常に珍しい。私は30年近く香港に住んでいるものの、最低気温はともかくとして、このように低温が続くことは記憶にない。湿度も低い状態だ。この低温と乾燥がインフルエンザウイルスに力を貸していると思われるので、インフルエンザの流行には今後さらに警戒が必要となる。
さて、インフルエンザの感染予防であるが、とにかく手洗いの励行といえる。外出後は必ず石鹸で手を洗って欲しい。マスクの使用は自分が感染しないようにするためというより、自分から感染を拡大させないためのものであると思うこと。もちろん最近の日本製マスクはウイルスなどの通過を極力抑えた優れたものが多く出ているが、正しく装着しないとほとんど意味がない。汚染された手を口や鼻に持っていく機会を減らすことができることはマスクの利用価値として大きいのかもしれない。気道の乾燥が感染リスクを増す。鼻腔、気道の保湿のために昔ながらのガーゼマスクをすることは意外にも効果的だ。なお、うがいに対して積極的に効果を認めているのは日本だけだそうだ。免疫力も維持しなければいけない。睡眠時間の確保やバランスが取れた栄養摂取は大切なポイントとなる。
おかしいと思ったらマスクを着用して周囲への感染拡大を防ぐようにして、医療機関を受診して欲しい。早く治療薬を服用すれば治りやすい。インフルエンザとわかったら出勤・登校は控えること。熱が下がっても治癒した証拠ではなく、ウイルスの排泄は続いている。会社として独自のルールを作ってSickLeave として一定日数休ませる措置が取れることが望ましいだろう。無理して出社して社内で感染拡大させてしまうことは言語道断であるが、タミフルなどを服用して熱が下がったからといってすぐ出社することは感染拡大させてしまう可能性が高いことも認識しておきたい。
まもなく春節。暖かい春が来ることを期待したい。これから湿度が上昇するが、それでもインフルエンザの流行は3月まで続く。少し暖かくなってきても当分は注意が必要であることを忘れてはいけない。香港は春先の湿度が高すぎることでインフルエンザ流行が収まらない可能性がある。最近の研究結果で、ある程度の湿度はインフルエンザウイルスの活性を低下させるものの、100%に近い湿度になると反対に活性が増すということが明らかにされた。香港や華南地方は正にこれからの季節、注意が必要になるわけだ。