インフルエンザ予防接種

今年もインフルエンザ予防接種がすでに開始されています。昨年よりワクチンは4種類のウイルス株に対応するもの(4価)になっています。
今年のワクチン株は
H1N1(A型 2015年ミシガン)
H3N2(A型 2016年シンガポール)
B型に関しては2017年コロラド、2013年プーケットの2種類です。

これらはWHO(世界保健機関)が直近の南半球の流行株を分析して、その年の北半球での流行株を予想したものです。WHOから北半球の政府機関に対して6月ころ通知され、その情報に基づいて各国では製薬会社に対してワクチン製造が委託されます。(南半球ではこの反対です)

なぜ地名がついているのか?疑問に思う人も少なくないと思いますが、これらはその株が初めて分離された(発見された)場所と年を表します。実際にはその場所で何番目に分離されたかといった数字やほかのどのウイルスの系列になるのかも記載されて正式なウイルスの種類として登録されています。

インフルエンザワクチンはその効果を保証できるものではありません。しかし、やっと流行が治まってきた南半球の状況を反映しているものであり、短期のうちに流行株がガラリと替わってしまうことは考えにくいことなので、ある程度の効果を期待できることは確かです。もちろんウイルスは常にその構造が変化しているので、当然ながら効果が希薄になってしまうことも十分考えられることです。さらに新しい株が生まれてくることも珍しくはないことです。

では、接種をしたほうが良いのか、その必要性は低いのか? 疫学的な観点で考えると、私個人は接種したほうが良いと思います。仮に全員が接種した場合には、全体の感染率が確実に下がると思われるからです。肝炎のワクチンのように、抗体ができれば100%の効果が期待出来るのであれば良いのですが、インフルエンザウイルスは非常に手ごわい相手で、研究はされているものの、いまだに万能ワクチンは開発できていません。

ちなみに接種費用は250~1000ドルで、医療機関によって大きな差があります。必要とされる診察費用が非常に高い場合もあるようです。これからの季節はほとんどの医療機関がワクチン接種を行うと思うので、近所のクリニックで聞いてみてはいかがでしょうか。

インフルエンザワクチンは接種して1ヶ月後くらいに血中の抗体価がピークに達し、その後およそ5ヶ月ほど効果が持続するといいます。今からであればシーズンいっぱい効果が持続するものと思われます。接種を希望するのであれば本格的な流行が始まるまでに受けておきたいものです。時としてワクチンが不足する事態にもなるからです。流行は例年11~12月に始まり、香港では年明けくらいに本格化します。