新型肺炎か?
昨年末から湖北省武漢市で原因が不明の呼吸器疾患が流行しています。
患者数はインフルエンザのように爆発的に増えているわけではないものの、
毎日、確実のその数を増やしています。患者数の推移を見ていると
SARS流行の初期を思い出しますが、ヒトからヒトへの感染が確認
されていないことはSARSとは決定的に異なることです。
本日になり、中国の専門家筋の情報として、新種のコロナウイルス
ではないかとの見方が出ています。コロナウイルスは決して珍しい
ウイルスではなく、全体の1割程度の風邪の原因となっているものです。
しかし、近年その変種が発見されており、ヒトに対する影響が広がりを
見せて、常に警戒が続けられているウイルスです。
これまでに確認されているコロナウイルスは6種類。そのうちSARS
(2002~2003年)、中東呼吸器症候群MERS(2012年以降散発的に流行)
は毒性が強く、それぞれ700人以上の死者を出しています。
今回のウイルスは最終的な確認作業が必要ですが、新型コロナウイルス
である可能性が非常に大きいものと思われます。武漢から帰国した
香港、韓国、台湾の人に感染者が認められているものの、現段階で
ヒトからヒトへの感染は認められていません。コロナウイルスの感染様式は
患者の咳によって生じた飛沫によるものですが、今回認められたウイルスが
たとえ新型のコロナウイルスであったとしても、今のところ慌てる必要は
なさそうです。
今の時季はインフルエンザの流行がピークに向けて急拡大している上に、
普通感冒(風邪)の感染者も非常に多くなってます。症状の鑑別が
難しいので、そこに新しい呼吸器系疾患が加わることは、そのタイミング
としては最悪といえます。今回の武漢発症の新しい感染症に関しては深刻な
状況にはならない可能性が大きいものの、感染症一般への警戒を怠ることは
できません。
手洗いの励行、多くの人がいる室内に長く留まらないこと、適切な栄養摂取
と休養(睡眠)で免疫力維持を図ること、必要に応じてマスクを着用すること、
といったことが対策として考えられます。またインフルエンザなど、
感染したと思ったら無理をしないで休むことが大切です。
本人のためにもなりますし、周囲への配慮にもなります。