インフルエンザの流行始まる

香港衛生署は先月末の段階でA型インフルエンザ(H3N2)ウイルス感染の報告数が急上昇しているとして、広く市民に注意を呼びかけている。

香港の流行は日本の流行に遅れて始まるのが通例であるが、今年の日本は暖冬が影響しているためかインフルエンザ患者の数が少なく、大きな流行は今のところ確認されていない。現在のところインフルエンザ注意報が出ているのは愛知県と宮崎県のみで、しかも3段階に分かれる注意報のもっとも低いレベルのものが出ているに過ぎない。今年の香港のインフルエンザ流行は、日本で流行が始まることを確認することなく始まったことになる。

空気感染するインフルエンザウイルスは感染力が強く、一度流行が始まると一気に感染拡大し、爆発的に患者数が増えることになる。インフルエンザを風邪と同じように考える人もいるが、風邪で命を落とすことはないが、インフルエンザでは高齢者を中心に毎年多くの人が亡くなる。現在、毎年のように流行を繰り返しているインフルエンザ(H3N2)の感染により、世界中で毎年数十万人が死亡しているという。風邪とは似て非なる病気だ。

予防
① 人込みを避けること。無用な外出をしないこと。
② 換気を良くすること。
③ 手洗いの励行。うがい。
④ 適切な栄養摂取。
⑤ 十分な休養、睡眠。適度な運動。
⑥ 禁煙する。
⑦ ストレスを避ける。

予防法は感染の機会を減らす(①から③)、免疫力を落とさない、増強する(④から⑦)に分けられる。マスクの使用はどちらかというと感染者に求めたいことである。つまり咳やくしゃみなどにともなうウイルスを含んだ唾液の飛散を防ぐことが他人への感染にかなり有効といえるからだ。一方で個人の感染予防には大きな威力を期待することはできない。空気中に飛散しているウイルスは乾燥しているため極めて小さな粒子になっているため、マスクの網目を通り抜けてしまう。最近は抗菌効果をうたった商品も増えているが、過大な期待をしないほうが良いだろう。ただしマスクをすることでマスクに湿り気ができるので、加湿効果で呼吸が楽になるというメリットがあることは確かだ。

A型インフルエンザの感染初期にはタミフルがよく効く。香港での消費量は非常に多いので、クリニックなどを受診すると簡単に渡されることも少なくない。タミフルは一度飲んだだけで症状がすぐに治まることもあるが、ウイルスを殺す薬ではないので、体調が良くなっても体の中には大量のウイルスがそのまま残っている可能性が大きい。タミフルを飲んで回復したと思って登校したり出勤したりすることで感染を広げてしまう危険性がある。受け取ったタミフルはすべて服用すること、服用し終わっても2~3日は外出を控えるなどなるべく人と接触しないようにしなければいけない。